養老渓谷の奥の奥へすすみ、まるでジブリのような、アトラクションのような、不思議なトンネルを抜けたさき。都心から最短70分ほどでありながら、養老渓谷の自然にかこまれた場所に位置するのが、今回ご紹介するキャンプ場「奥養老ヴィレッジ(旧奥養老バンガロー村)」です。 取材日 2021.06.10/文・写真 水野淳美
所在地 | 〒290-0536 千葉県市原市戸面746 |
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ウェブサイト | https://okuyorovillage.com |
電話番号 | 0436-96-0140 |
営業時間 | 9:00〜18:00 |
営業日 | 金土日月(春休み、GW、夏休みは無休) |
奥養老バンガロー村から名前を変え、2021年4月にリニューアルオープンした「奥養老ヴィレッジ」。もともとは、地元で昔から親しまれている小湊鉄道が運営するキャンプ場でしたが、スリーリバーズ合同会社を新たな運営者としてむかえ、再出発を果たしました。
2019年9月、観測史上最強クラスの台風に襲われた千葉県。当時の奥養老バンガロー村や小湊鉄道自体も甚大な被害を受け、キャンプ場は2年ほど営業が再開できないままでした。
小川さん もともと小湊鉄道の社長と仲がよかったんですけど、最初は「管理人やらない?」って声をかけられて。そのときは、僕一人じゃできることではないなと思って断っちゃったんですよね。
でも、社長の「キャンプ場で遊んだ川の冷たさが忘れられなくて、やっぱりキャンプ場をなくしたくない」っていう想いに突き動かされて。
運良く経営に携わってくれる人や、後押ししてくれる仲間にも巡り会え、キャンプ場を起点として市原を盛り上げられる可能性の広さにも惹かれて、事業を引き継ぐ決意をしました。
「奥養老ヴィレッジ」は、訪れた人に“秘境”と表現されることもあるほど、自然に囲まれた土地。自然に触れる機会がどんどん減っている現代において、都心から車で最短70分ほどで、電車でもアクセスできる場所にありながら、そこまで緑深い環境に恵まれているのはとても貴重です。
さらにキャンプ場には、小湊鉄道から引き継いだちょっぴりレトロな設備や、昔からの生活の知恵、市原のコアな情報をたくさん知っている頼もしい地元のおじいちゃんたちも働いています。
恵まれた地の利や資源をいかしながら、大人から子どもまで存分に自然を感じ、つながり、学び、育つ。そんな場にできればと、4月にリニューアルオープンを迎えたあとも、ワークショップやイベントの企画、施設の整備など新たな取り組みが少しずつすすめられているんだそうです。
そんな「奥養老ヴィレッジ」の管理棟周辺には、フリーWifiの設備もあります。「満員電車に詰め込まれて都心に向かうなら、その時間を使って都会を離れ、自然の中で仕事をしてみたらどうか?」という実験の一環で、静かな山の中で仕事に取り組める設備として取り入れられているんだとか。
テレワークの導入もすすむ昨今。せっかくなら、自宅やオフィスから離れたアウトドアな環境で、キャンプも楽しみながらプチワーケーションを体験してみてはいかがでしょうか?市原の“あんな話やこんな話”も、聞けちゃうかもしれません。