いちはらライフ&ワークコミッションオフィス | くらす はたらく いちはら

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地域とまじわる入り口いちはらライフ&ワークコミッションオフィス

小湊鐵道の養老渓谷駅。そこから細い道を進むと民家の並びに現れるのが、「いちはらライフ&ワークコミッション」のオフィスです。もともとは「正屋」という屋号で親しまれた、素敵なご一家が暮らす母家の「離れ」。この場所を改修し、新たに南いちはらへの移住や企業のオフィス移転の相談ができる施設として、2021年春、朝生原(あそうばら)にオープンしました。

近年南いちはらで増加する空き家や空き店舗に光をあて、新しい風を吹かせることで、ここでの四季折々の暮らしを次世代に継ぎたいという思いを胸に、移住を考える人たち、地域で活動したいと思う人たちの玄関口になっています。 文 原麻里子

所在地 〒290-0535 千葉県市原市朝生原819-1
電話番号 0436-96-1122
営業時間 9:30〜17:30
定休日 火・水
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コミッションオフィスのリノベーション前の外観。ここがオフィスになるなんて、少し驚き。

一見、倉庫のような少しさびれた入り口をくぐると、ぱっと広がる暖かい木の空間。室内はいくつかの階層に分かれていて、ロフト部分は大きな窓のあるコワーキングスペース、半地下部分はキッチンや作業台のあるラボになっています。

壁一面に広がる窓から見る里山の風景を楽しみながら、仕事ができるコワーキングスペース。
窓からは朝生原の集落や小湊鉄道の列車が走る景色が眺められ、光もたっぷり注ぎ込み、とてものどかな気分で仕事に専念できます。

移住や事業移転の案内所としてはもちろん、移住やUターンして来た人の仕事場、一緒にご飯を食べる台所、プロジェクトの打ち合わせ用会議室など、コミッションオフィスの使われ方は様々。時には、地元の方がふらっと季節の食べ物のおすそ分けに来たり、外の椅子にちょこんと腰をかけてたわいもない話をしていくことも。そんな地元の人と新しい人がまじわる場所になっています。

地元の方、役所の方、設計に携わったkurosawa kawara-tenのスタッフや開宅舎メンバーなど、みんなでご飯を食べることもよくあります。地元で採れた野菜やいただきものを贅沢に味わいます。

ここで大切にしているのは、できるだけ「近くのものや、この土地にあるものを使う」こと。近所の大工さんと一緒に、裏山の広葉樹から壁や棚をつくり、床下の粘土で受付台を仕上げました。

近くの山の木やこの土地で掘った粘土を使い、DIT(Do It Together)でオフィスをつくりました。
オフィス下の土を掘って出てきた粘土が、日干しれんがに。手作りの受付台です。

食べ物がたくさんあったらみんなでシェアして、人手が必要な作業は手を貸し合いながら行っていく。そんな昔はあたりまえだったくらしのあり方を、現在の文脈で体現しています。

さらにここは、「小さくうみだす実験の場」にもなりつつあります。

里山の木でパンを焼く薪をつくったり、近所にたくさん余っている柿や梅を新しい商品にしたり、田んぼの畦道をサイクリングロードにしたり、空いている土地でみんなが使える畑をはじめたり。身近なものや人を結び、新たなアイディアが生まれるきっかけの場所。そんな機会を生み出しています。

地元の子どもたちと行った染め物ワークショップの様子。畑で育てた藍、近くで拾ったどんぐりや栗のいがなどを煮出すと、布が淡い青緑や茶色に。子どもたちが身近な自然に触れ、作品をつくることから学びを得られたらとの思いで開催しました。

そんないちはらライフ&ワークコミッションでは、これからも、南いちはらに移住してどこか懐かしいくらしをしたり、新しいことを始めたり、挑戦したい人の後押しをすることを目指しています。くらしに近い日常の中から仕事が生まれ、その土地ではたらくことで、生活が豊かになる。そんな「くらす」ことと「はたらく」ことの境界線が混ざりあうような生き方を、ここ市原で実践したい人の入口。

移住に限らず、里山に関心のある方や、なにか新しいことをちょっと始めてみたい方。まずは、都心からも近いこの里山オフィスやイベントに遊びに来てみませんか?

ワクワクする面白いことを企てている仲間や、あなたがやってみたいことに出会えるかもしれません。